伽古屋note

ツイッターの拡張版として。たぶんアニメの話とか小説の話とか。

19年春アニメ総評(表)

 今回からはてブにしてみた。
 noteは書きやすいんだけど、いろいろと不満もあって。とりあえず実験的にお引っ越し。

 

note.mu

 

 

 というわけでさっそく、2019年の春アニメ(4~6月期)の総評を。総評といっても素晴らしかった作品を褒めちぎるだけなんだが。

 


『ひとりぼっちの○○生活』

 じつは第1話の段階では、それほど注目していなかった。

 しかし途中からはいちばん楽しみにしてたし、終わるのがいちばん寂しい作品になった。ジャンルとしては「萌え系」の「日常系」になるんだろうけど、すごく笑えて、それでいてじんと心に染み入る作品なんだ。

 べつに感動するエピソードがあるわけじゃない。

 夕陽を見たとき、なぜだかわからないけど涙がこぼれそうになることがあるやん。

 美しさや、スケールの大きさや、一抹の物寂しさや、それ以外にも自分でもよくわからない感情がないまぜになって、心に染み入る感覚。

 それなんだよ。

 たぶんなにを言ってるかわからないと思うけど、おれもなにを言ってるかよくわからない。

 まあとにかく、日常系とか萌え系とかでは安易にくくりたくない、笑えて、ほっこりして、じんとくる、そんな稀有な作品だと思う。

 

 おれは「スロウスタート」は隠れた名作だと思っているんだけど、それに近いものを感じる。萌え系の皮をかぶった、地味に心に染みる作品。それが『ひとりぼっちの○○生活』。

 あと、音楽(OP曲とED曲)も最高。

 特にED曲は歌詞が素晴らしくて、軽快な曲調(超レアな3拍子!)なのに、フルで聞くと心のやらかいところを刺激されて涙がこぼれそうになる。神曲

 

 

『さらざんまい』

 第1話こそ視聴者置いてけぼり感が強かったけど、世界観や設定が見えてくるにつれて「あら意外とまともなのね」という感じに。アニメでしかできない映像表現や、キャラクター、展開がてんこ盛りで、「アニメである意味」がすごく感じられる作品。

 これってすごく大事なことだと思っていて。

 でも意外に難しいことでもあって。

 実写ドラマでできることをアニメでやってもしょうがないし、漫画でできることをアニメでやってもしょうがない。アニメなんだから、やっぱりアニメでしか見られないものを見たい。

 

 さて、過剰なメタファーが幾原ワールドの特徴だとは思うんだが、今作は比較的わかりやすいというか、取っつきやすい感じ。ツイッターにも書いたが「ややこしそうに見えて、筋立てはじつはとてもシンプル」な作品だと思っていて。

 でも、最終話にはぶち込んできたな、と。

 そういった解釈とか考察とかを語る気はないのでさておき。とにかく幾原作品のなかでもエンタメ性がひじょうに高い、万人にオススメできる傑作ではないかと思う。

 EDの映像も素晴らしかった。

 


冴えない彼女の育て方

 19年春アニメちゃうやん!と言われればまったくそのとおりなんだけど、おれは今期の再放送で初めて見たんだよ!

 後半はちょっとラブコメ感が強くなって自分の好みからは外れつつあったものの、とにかくおもしろかった。笑えた、という意味でもおもしろかった。

 設定のつくり方がうまいし、会話のセンスが抜群。

 特に霞ヶ丘詩羽の過剰で絶妙な言い回しとツッコミは最高だったし、加藤恵の脱力系のキャラ造形にはノーベル賞を上げたい。基本的にメタの笑いは嫌いなんだが(最も安易だから)メタになりそうでならないぎりぎりを突いてくるセンスも光った。

 そして第0話の画づくりは素晴らしいのひとこと。このレベルは無理にしても、以降はやや平凡な画づくりになってしまっていたのが少し残念ではあったが。

 ともあれ、映画化されるくらい人気になるのも頷ける傑作だった。引きつづき二期の再放送もあるようなので、こちらも楽しみ。

 

 


 以上、今期の問答無用におもしろかったオススメ作はこの2+1本。

「え??? 第一話感想であれだけべた褒めしていたあれは?」

 と思った人がいたらちゃんと読んでてくれて嬉しい。

 あの作品は最後までおもしろかったし、おれは存分に楽しめた。ただ、ここに書くべきではないなと思ったのも正直なところ。

 

 さて、(表)があれば(裏)があるのは世の理。

 タイトルから薄々察した人もいるだろう。そう、今回はオススメ作だけでなく「もうひとつの」総評を上げる予定。上記の作品は(裏)で触れるつもりなので、そちらも読んでいただけたら。

 

 というわけで今回はこのへんで。
 それでは、よきアニメライフを。